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【ライブ動画】サントリーが緊急会見

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会見の冒頭で頭を下げるサントリーホールディングスの鳥井信宏社長(左)と山田賢治副社長=2025年9月2日午後3時、東京都港区、上田幸一撮影
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 サントリーホールディングス(HD)は2日、新浪剛史会長(66)が1日付で辞任したと発表した。自身が購入したサプリメントについて警察の捜査を受けたことの責任をとったという。同社は2日午後3時から都内で緊急会見を開き、鳥井信宏社長は「みなさまにご心配とご迷惑をおかけすることを心からおわび申し上げます」と陳謝した。

 同社によると、新浪氏から8月21日、「購入したサプリメントについて疑惑が生じている」と一報が入り、22日に新浪氏が警察の捜査を受けた。新浪氏は適法との認識で購入したという。同日深夜、外部弁護士が本人から聞き取りを実施。26日に臨時取締役会を開き、海外出張中の本人からも説明を受けた。その結果、取締役は全員一致で辞職を求めることになったという。

 山田賢治副社長は「会長として疑義が生じること自体、新浪氏の行為は(経営者として)求められる資質を欠いている」と辞任にいたった経緯を語った。新浪氏からは「会長職を続けることができなくなったことは残念に思っている」とのコメントが寄せられたという。

 新浪氏は1981年、三菱商事に入社。ローソン社長などを経て2014年10月、サントリーHDの社長に就任。創業家以外から初の外部登用となり、話題を集めた。同年には約1兆6千億円を投じて米ウイスキー大手ビーム社を買収。サントリーの24年12月期の売上高は約3兆4千億円に伸長した。経済同友会の代表幹事を務めるなど、日本を代表する財界人として積極的に発信してきたことでも知られる。

 また、捜査関係者によると、東京都内にある新浪氏の自宅に8月22日、福岡県警が麻薬取締法違反(輸入)の疑いで家宅捜索をした。新浪氏の自宅に大麻成分が含まれるサプリメントが送られるという情報があったが、違法薬物は見つからず、新浪氏も関与を否定したという。

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